三浦半島で釣りを楽しむ

 

釣り場はアングラーにとってたからものです。ルールやマナーを徹底しない限り、釣り場は減る一方です。違法駐車や立入り禁止エリアへの侵入は絶対にやめてください。またゴミは必ず持ち帰り、可能であれば自分以外のゴミも持ち帰るようにして釣り場を守っていきましょう

三崎港、城ヶ島、油壷、浜諸磯 釣り

エギングで釣れない人

コンスタントにイカを釣るアイデア
 
エギングで釣れない人&コンスタントにイカを釣るアイデア
 
エギングと言えばエギを底まで落としシャクり→フォール→ボトムステイが基本とされてます。ではイカは底を這いつくばって獲物を追っているでしょうか?決してそんな事はありません
 
水温が低い時は確かに底付近が釣れ易いです。ですが高水温&最盛期のイカは表層付近までエギを追ってきます
 
「エギングは必ず底を取りましょう」は個人的にエギをロストさせたいメーカーの戦略に見えて仕方ないのです
 
また近年、大手エギメーカーが作るエギは高活性のイカに向けたアピール系のエギが多いです。しかし実際のフィールドはハイプレッシャー&イカは減少傾向で年々釣れづらくなっています。だったら本来はアピール系は無く非アピール系を製作すべきなのです
 
低活性のイカを狙うより高活性のイカを釣る方が簡単ですし、そこに特化させた方が「このエギ釣れるぞ」となるので企業戦略的には正しいのですが、もっと低活性のイカを釣るエギや手法を提案すべきと感じています
 
エギングのスタンダードが底取り→シャクリ→フォール→ボトムステイであり、ポイントにエギンガーが多数いて自分も周りと同じ事をしてたら、イカが釣れるのは最早運ゲームになります。しかし人とは違う戦術(アイデア)での釣果は自分だからこそ釣れたと嬉しさも倍増です
 
このページではハイプレッシャーエリアである三崎港で2020~2023年の三年間で500杯弱のエギング釣果を得たアングラーが定番のエギングスタイルでは無い、人とは違うスタイルで釣果実績のあったアイデアを多数掲載しています
 

レンジの起点
※起点を水面とボトムに分ける
 
水深が2m程度であれば数回のシャクリで表層までエギを跳ねあげる事が出来ますが、5m以上の場合はかなりシャクリ上げないと表層までエギが来ません
 
たくさんシャクるのは高活性のイカには効果的ですが、低活性イカは更に反応が悪くなります。また春イカなどは3回以上シャクルとエギを追ってこないと言われてます
 
表層を探る時に底からシャクリ上げるより、最初から水面を起点にする方が表層~中層を無駄なく少ないシャクリで攻める事が出来ます
 
表層~中層を狙う時はアジング&メバリングの概念でカウントを使用すると自分が今、どの辺を攻めているのか分かりやすいです
 
例えば水深6m程度の釣り場で水面を起点(水深0~3m)&底を起点(水深3~6m)で分け、イカが水面起点側で掛かればイカは表層~中層付近にいる。底付近で掛かればイカは底付近にいるとイカがいるレンジの判断にもなります
 
では実際にどのように行うか記載します
 
【水面~3mを狙う時】
沈下速度が1m3秒のエギであれば着水後フリーフォールだと9秒で3m地点に到達します。到達したらシャクリでエギを表層付近まで持ってきます。再度9秒フォール→シャクリで表層まで跳ね上がる。これの繰り返しです
 
1m3秒で沈むエギ。テンションフォールであれば沈下スピードが遅くなるので、おそらく4秒くらいと仮定して12秒(4秒×3m)。カーブフォールだと更に遅く1m5秒と想定して15秒(5秒×3m)
 
こんな感じで使用するエギの1mあたりの沈下速度にフォールの掛け方を加味して、沈めたい水深を掛ける事で効率よく表層~中層を攻める事が出来ます
 
【底付近を狙う時】
底付近を狙う際は定番の底を取ってシャクリあげフォール→ボトムステイで狙う形になります
 
これが二つの起点です
 
水深が10mの時は1~3m、4~7m、底付近と起点を三つにしてみましょう
 
エギングで釣れない人&コンスタントにイカを釣るアイデア
 
写真のようにイカが小魚を追って表層付近で獲物を狙っています。この状況を見てもエギを必ず着底させなきゃいけないと思いますか
 

巻きのエギング
※シャクらないエギング
 
エギングで釣れない人&コンスタントにイカを釣るアイデア
 
周りでびゅんびゅんシャクるエギンガーがいる状況で、あえてシャクらず巻きのエギングで釣れる事が多々あります。ポイントにいるイカがシャクりアクションするエギに食傷状態になっている状況なのだと思います
 
では実際に巻きのエギングについて説明します
 
【中層】
任意のレンジまでエギを落としたらリールを巻きます。私の場合は水深2mくらいを引くことが多いです。エギは沈下速度1m5~7秒くらいの物を使い、リールを巻くスピードは1秒間にリール1回転くらいです。途中でリールを巻きを早めたり遅めたり、止めたりするのも有効です。横にスライドする海流の際は1m3秒くらいで沈むエギを使用します。少しくらい風が強くても風の影響を受けにくいのもメリットです
 
中層ただ巻きのエギングは海水温が16度以上無いと厳しいです。表層にベイトがいる時など特に有効です。YouTubeで「エギング ただ巻き」と検索すると参考になる動画があります
 
【ボトム】
ボトムのただ巻き(ずる引き)は2種類やり方があります。エギは主にベーシックタイプ(沈下速度1m3~4秒)を使いますが、春イカや低活性イカ(スレイカ)にはシャロータイプも有効です
 
エギを着底させたらリールを2~3回巻き止めます。止めてる時間は10秒くらい。再度リールを2~3回巻く→10秒止める。それを足元まで繰り返します
 
エギを着底させたら足元までひたすらリールを巻きます。あまり早く巻くとエギが浮き上がってくるのでリールの巻きは2秒で1回転くらいがいいと思います。こちらも巻きを早めたり遅めたり、止めたりするのも有効です
 
1年を通じ釣果が期待出来ますが、どちらかと言えばの方が釣果が出やすいです
 

シャローエギ
 
餌木猿 エギングで釣れない人&コンスタントにイカを釣るアイデア
出典 餌木猿
 
水深のある堤防エギングではベーシックのエギを使ってる人が多数でシャロータイプ(スロータイプ)は浅い場所を攻める時のエギと思い使用する人が少ないです
 
実際は沈下を遅くしたい時に使うエギで水深は関係ありません。ゆっくり沈むエギは低活性イカ(スレイカ)には効果的でベーシックに反応せずシャローには反応するイカは存在します。是非活用してみてください。先程記載した中層ただ巻きエギングにも使用出来ます
 
シャローエギのデメリットは強風に弱いです。ただ巻き(リーディング)やカーブフォールの釣りは問題ありませんがフリーフォール&テンションフォール時は風にあおられエギの動きが不自然になるので釣れなくなります
 
沈下遅いので横にスライドする海流時は底を取るエギングは難しいです。その際は表層~中層を狙うスタイルで探ってみましょう
 

エギの大きさ
 
エギングで釣れない人&コンスタントにイカを釣るアイデア
 
周りが3号や3.5号のエギを使ってる時に2号や2.5号。4号のエギを使ってみましょう
 
大きいエギを選んで釣果が出たことは極めて少ないないですがサイズダウンはかなり有効です
 
周りとは違ったエギサイズ。人間で言うなら小腹が空いてる時に牛丼の特盛は重い。肉まんやフランクフルトくらいの軽食が今の気分。そんな感覚のイカは確実にいます
 

カーブフォールを多用
 
エギングで釣れない人&コンスタントにイカを釣るアイデア
 
 
着底→シャクリ→フォール→ボトムステイでエギングをしてる人は結構な割合でフリーフォールもしくはテンションフォールでフォールさせ、その後のボトムステイ時に竿先のラインを見てアタリを取っていますが、その戦術で反応が無い時はカーブフォールを試してみてください
 
低活性イカ(スレイカ)はフォール時のエギ姿勢が水平の方が高反応の時が多いので釣果に繋がり易いです
 
エギングで釣れない人&コンスタントにイカを釣るアイデア
水平姿勢のエギ
 

着水後がチャンスの時も
 
エギングで釣れない人&コンスタントにイカを釣るアイデア
 
表層付近にいるイカはエギが着水した時点からエギに注目しています。エギが着底する前にイカが釣れる事を「落ちパク」と言いますが、私は過去にこの落ちパクで何十杯もイカを釣っています
 
そんなイカがいる可能性があるので本来着水後はフリーフォールでエギを着底させますがテンションフォールやカーブフォールを掛けてイカがエギを抱く姿勢を保ちながら狙いたいレンジまで落とすなり底まで沈める事で釣果に繋がることがあります
 

チャンスタイムの場所
エギを着底→しゃくり→フォール→ボトムステイのエギングをしている際。シャクろうとしたら異様に重く感じる場所が存在します
 
そこはいわゆる潮が効いてる場所なのでチャンスタイム到来でイカが乗ってきやすい場所です。あえてシャクらず竿をさびいてみたり、リールを巻いてただ巻きしてください
 
乗る時は大抵10秒以内です。乗らなかったら又シャクリを入れるなり、ボトムずる引きを継続してください
 

変化は大きく
 
エギングで釣れない人&コンスタントにイカを釣るアイデア
 
エギ交換の際に3.5号のベーシックエギ、赤テープで反応無いから同タイプのエギで金テープにチェンジ。こんな状況をよくみます
 
この交換はイカ目線で言えばマイナーチェンジでしかありません。思い切ってシャロータイプのエギにするとかサイズを2.5号まで落とすなど変化を大きくした方が釣れない状況を打開する事が多々あります
 
尚、釣れてる時は同タイプのエギでカラーチェンジする方が釣果が続きます
 

最後に
 
エギングで釣れない人&コンスタントにイカを釣るアイデア
 
今回は周りとは違った手法(アイデア)で自分だからこそ釣れるイカを狙うメソッドでした
 
参考までに地元のアオリイカ漁師は船をゆっくり走らせエギを引くだけの釣法で秋シーズンなど最低でもアオリイカ5杯。多い時は20杯程度釣るそうです
 
無論漁師はイカがいるポイントを知ってる。エギンガーが入れない場所を狙えるなど陸っぱりのエギングと違いはありますが「中層を狙う」「シャクらない」「ただ巻き」「カーブフォール」はイカ釣りのプロである漁師と今回のアイデアに共通点が多数あるのです
 
三崎港でエギングレッスン&ローカルガイドを行っています。イカを釣ってみたい人。もっとエギングが上手になりたい人はこちらを参照ください

更新日 2024年4月27日

著者 古田晃広